iPad mini6 レビュー

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  1.  iPad mini6 レビュー
  2.  開封・新しくなったこと
  3.  1年以上使用してみて
  4.  イマイチなところ

今回紹介するのはiPad mini6。昨年こちらの記事で紹介したiPad mini5の新型、iPad mini6が2021年9月に3年半ぶりに発売された。私も既に購入してから1年以上使用しているため長期レビューをお届けしたい。まず、iPad miniは通常のiPadより片手で持ちやすい小さいサイズながら上位モデルと同等の機能、性能を持ち合わせコンテンツ消費型のタブレットだが、iPad mini6が前世代のiPad mini5と比べて進化した主な点は以下の通り。

・新しい全オールスクリーンのデザイン
・USB-C 端子採用
・A15 Bionic チップ搭載
・第2世代 Apple Pencil 対応

以上のように、デザインから中身まで、何から何までほぼ全てを変更したiPad mini史上最大のアップデートとなった。早速みていこう

開封・新しくなったこと

私が選んだモデルはWi-Fi+Cellularモデルで容量は64GB、カラーはピンク。セルラーモデルを購入した理由はGPSがセルラーモデルにしか対応していなかったから。容量は動画などを溜め込むような使い方はしないので、少ない方の64GBを選んだ。多くのアプリを入れない人にとっては64GBで事足りるだろう。色はApple製品は今までシルバーばかりを持っていたので、メイン端末として使うわけではないのでなんとなく新色のピンクを選んだ。

同梱品は20W USB-Cアダプタ、USB-Cケーブル(1m)、SIMピンと紙類。今回のモデルでようやく端子がLightningからUSB-Cに変更された。iPadはiPhoneなどと違って、外部機器と接続して写真やデータなどをやり取りすることが多いのでiPhoneがLightning端子からUSB-C端子に変更される以上に嬉しいかもしれない(iPhoneは記事執筆時点でまだUSB-C端子に変更になっていない)。それと、モバイル通信をこのiPad mini6で使うつもりはないので、SIMピンは使わないだろう。

化粧箱のイメージデザインは見づらいが、画面内に「mini」と書かれている。

そして、今回のモデルではデザインが角張った現行iPad Proのようなデザインに変更された。こちらの方が現代的でシンプルでかっこいいと感じる。最近のApple製品はエッジが丸型から角型に変更されている傾向にある。他にもクアッドLED True Toneフラッシュを搭載しライトが使えるようになったり、5G、Wi-Fi6に対応し以前より高速通信が可能となった。そして、嬉しいのが指紋認証のTouchIDの継続採用である。最近のApple端末はTouchIDからFaceIDに変更される傾向があり、FaceIDはマスクをしていたり、顔が証明になければ解除されなかったりと少し不便でユーザーからの不評の声も多い。そのなかでTouchIDが今回のモデルでも採用されたのは好感が持てるのと、いままでのTouchIDとは違い、電源ボタンと共用になり、より使い勝手がアップした。さらに、カメラもレンズから変更され、iPhoneには及ばないが4K撮影など、綺麗に撮影が可能になった。

そして何よりも見た目で一番変わったことは、オールスクリーン搭載だろう。いままでのiPad miniは上下に極太ベゼルが存在していて、本体のサイズを存分に活かせず正直古臭いデザインであった。しかし、オールスクリーン採用により極太ベゼルがなくなり、画面もインチアップし、広く使えてデザインもスタイリッシュに生まれ変わったのだ。かなり恩恵を受けるのが動画視聴の時、iPad miniだと、長辺が短いので上下に大きな黒帯ができ、画面サイズいっぱいに動画を楽しめなかったが、オールスクリーン採用により黒帯がかなり少なくなり、同じサイズでより迫力のある映像を楽しめるようになった。

1年以上使用してみて

このiPad mini6を一年以上使用してみて、今まで使用してきたデジタル端末の中で一番ちょうどいいサイズで何にでも使えると感じた。先日この記事でも紹介したiPad Proはタブレット端末では一番王道な11インチだが、私にはこの記事で紹介したメインマシンのMacbook Airとサイズが近く用途が被ってしまうこともあり結局ほとんど使わず、手放してしまった。さらに、iPad mini5は、サイズ感はちょうど良かったが、逆に画面が小さすぎてiPhoneと差別化が図れるiPadだけの機能であるSplit Viewという画面分割機能が使いづらいなどの微妙な点があったが、ちょうどいいサイズ感でオールスクリーンになったことでiPadの利点を存分に使え、機動性も持ち合わせた非常に使いやすい端末になっている。

このように、Split Viewで2画面で使用しても問題ない。iPad mini5だと、長辺が非常に短く使いづらかった。それと、USB-Cに対応したことでカメラなどのデータをiPad miniに簡単に取り込めるようになり、iPad miniで画像編集をするようにもなった。画像編集にもちょうどいいサイズ感である。

イマイチなところ

ここまでべた褒めしてきたが、もちろん改善点はある。それは一つだけ。ディスプレイの120Hz非対応でゼリースクロール現象が目立つということである。120Hzというのは、リフレッシュレートのことで、画面が1秒に何回書き換えを行うかという数字で、この数字書き換え回数が多ければ多いほど、ディスプレイの動きが滑らかにヌルヌルに感じる。このiPad mini6は60Hz、つまり1秒間に60コマ書き換えるのだが、数年前までは60Hzが主流だったが最近ではミドルクラス以上の端末では90Hz以上が増えていて、このリフレッシュレートに慣れているとiPad mini6の画面が少しカクカクしているように感じる

さらに、このリフレッシュレートの遅さの弊害として、iPadを縦向きに持って画面を上下にスクロールしている際に、画面の動きが左右ににグニャグニャして見えるというゼリースクロール現象が目立ってしまう。横向きで画面をスクロールしている際にはほとんどは気づかず、このゼリースクロール現象はどの液晶画面でも起こることだ。ただ、今回のiPad mini6はハードウェアの設計上、縦向きに持った場合、画面の右から左にかけて書き換えを行うので、それが余計に目立ちやすい。その改善策として120Hzの高リフレッシュレートにすることによってほとんど気にならなくなるであろう。

以上の理由により、次回のiPad mini7ででは120Hzに対応してほしいと思っていたが、iPhone maniaのこの記事によるとその可能性は低いらしいので残念だ。ただ、その不満点を打ち消すほどこのiPad mini6の使い勝手は最高なので、このサイズでUSB-C対応で全画面のタブレットがいいという人には最高のデバイスではないだろうか。

2023.02.12

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